海外感染症情報 (NO.32)
平成21年3月27日
関西空港検疫所
アフリカ流行性髄膜炎ベルト地帯における流行状況について
 本年1月1日から3月15日までに、1,513名の死亡例を含む24,868名の流行性髄膜炎患者が、流行性髄膜炎ベルト地帯の国々からWHOへ報告された。患者の85%以上がニジェール、ナイジェリアで発生しており、起因菌はA型髄膜炎菌である。
 ニジェールでは、死者169名を含む患者4,513名(致死率3.7%)が発生している。今のところ、42地区のうち20地区において警戒レベルあるいは流行レベルに達している。この1週間だけでも30名の死者を含む1,071名の患者(致死率2.8%)が発生している。 脳脊髄液検査で陽性を呈し、大半がA型髄膜炎菌であった。
 ナイジェリアでは、死者960名を含む患者17,462名(致死率5.5%)が発生している。この1週間だけでも171名の死者を含む4,164名の患者が発生している。66の地方自治体において流行のレベルに達しており、30の地方自治体では警戒レベルに達している。患者は北部16州から出ており、そのうち北東部の州(バウチ、ゴンベ、ヨベ)において著しい。脳脊髄液検査でA型髄膜炎菌が同定され、ワクチン接種を強化している。
(平成21年3月25日 WHO情報)