海外感染症情報 (NO.94)
平成21年11月24日
関西空港検疫所
カーボベルデ共和国におけるデング熱の流行状況について(2)
 
  2009年11月16日現在、カーボベルデ共和国保健省は、5つの諸島(ブラバ、フォゴ、マイオ、サルとサンティアゴ)における16,744例のデング熱疑い例を報告した。   
 世界保健機構(WHO)は、同国政府と緊密に協力し、アウトブレイクに対する技術的対応を支援し、同様に、他の国連関連機関やWHOパートナー、民間公益団体と運営対応のための連携を支援している。 WHOは20人以上の専門家を、疫学的調査、媒介蚊のサーベイランス、検査学的調査、媒介蚊駆除、患者管理、社会的動員、後方支援業務、情報と技術を支援するために派遣している。また、感染源対策、媒介蚊駆除、現地におけるデング熱の検査診断を持続しようとする政府の運営を支援するために、個人防護具、殺虫剤、噴霧器、検査診断用物品を供給している。 
 同国保健省、電子政府(NOSi)及びWHOは、デング熱に対し、国全体でインターネットとテキストメッセージによる報告・警戒システムを開始した。また、公衆衛生専門家にリアルタイムの情報を提供し、リスクのある個々人に、いつどうやって医療にかかるべきか、注意を喚起することも始めた。
 今回の流行は、同国における初めてのデング熱大流行であり、人々はデング熱に対する免疫を持っていない。デング熱の流行発生の間、これまでウイルスに曝露されていない人々の罹患率は、しばしば40%~50%の間であったが、最悪のシナリオでは、80%~90%に届きそうである。
(平成21年11月18日 WHO情報)