海外感染症情報 (NO.116)
平成22年11月25日
関西空港検疫所
ハイチのコレラ流行情報について-続報

20101120日現在、ハイチ保健省は同国内で1,415人の死亡者を含む計60,240人のコレラ感染者を報告しました。同国内の病院での死亡率は2.3%ですが、死亡者の67%は公共の医療施設、33%は地域社会レベルから報告されています。

ポルトープランスと首都圏(カルフール、シテ・ソレイユ、デルマ、ケンスコフ、ペチョンビル、タバール、クロワ・デ・ブーケ)においては、95人の死亡者を含む5,778人のコレラ感染者が報告されています。

1116日、隣国のドミニカ共和国保健省は2例のコレラ確定患者を報告しました。1例は入院中であり、もう1例は居住地である首都サントドミンゴで治療を受けています。

汎米保健機構等の国際機関はハイチ支援を続けていますが、1115日以降の社会不安により、とくに北部カパイシャンでは必要物資の供給等が遅れている状態です。

また、軽症者と重症者の治療対応機関を振り分けることで、適切な治療が受けられるような施設整備も進められています。現在、重症コレラ患者対応ベッド数は全国で2,830床です。

WHOはハイチでのコレラ流行に伴う渡航および貿易の規制を勧告しておりません。

(平成22年11月24日 WHO情報)