海外感染症情報 (NO.13)
平成22年2月26日
関西空港検疫所

コートジボアールとギニアでの黄熱の流行状況について

 
  2009年11月から、多数の黄熱症例が西アフリカのコートジボアールとギニアで報告されている。黄熱は主にサハラ砂漠以南の地域と南アメリカの熱帯地域で発生し、感染した蚊に刺されひとに感染する。症状は突然の発熱、悪寒、頭痛、背部痛、吐き気、嘔吐である。
  
◆Côte d’Ivoireコートジボアール 
2010年1月8日までに、6例の死亡例を含む10例の黄熱疑い例がコートジボアールで報告された。これらの疑い例のうち、3例は検査確定例である。症例はギニアとの国境付近に位置するDenguélé 地域のMiniganとMadinaniの保健区から報告された。大流行を防ぐため、180000回分の黄熱ワクチンがこの地域の住民に投与された。
  
◆Guineaギニア
2010年1月12日までに、1例の黄熱症例が検査により確定された。この症例は国の東部のコートジボアールとの国境付近に位置するKankan地域のMandiana県で発生した。6例以上の疑い例がここ最近調査されている。

この流行を受け、コートジボアール保健省は、大規模なワクチンキャンペーンを感染地域に行った。国を挙げての大規模なワクチンキャンペーンは、2010年にギニアの感染地域でも行われる予定だ。
(平成22年2月10日 WHO情報)