海外感染症情報 (NO.15)
平成22年2月26日
関西空港検疫所

カメルーンでの黄熱の流行状況について

 
  2010年2月24日-2010年2月17日にカメルーン保健省は国西部に位置するBanjoun地区とFantun地区で3例の黄熱病感染例があったと報告した。
 症例はBanjoun地区のBandrrefan村に住む28歳男性で、発熱、黄疸、腹痛の症状を2009年12月末に発症した。彼は黄熱ワクチンの接種歴はなく、診察を受けてから3日後の2010年1月7日に死亡した。同じ時期に2例目の症例が報告された。同じ村の19歳男性で地区の病院で診察を受けた3日後の2010年1月23日に死亡した。この2症例は通常の黄熱サーベイランスにより黄熱と確認された。   
  これら2症例を同定にひき続き、流行に関する調査が2009年12月に、Fombat地区と隣のBanjoun地区で行われた。調査の結果、3例目(2009年10月に死亡した40歳男性)を発見した。この症例は後に研究所の検査で黄熱と確定した。この症例と関わりのあった77人の血清サンプルが採取され、いずれも黄熱は陰性だった。
 保健省は、Banjoun地区とFantun地区の計254355人に対するワクチン接種の計画を立てている。カメルーン政府は、黄熱コントロールのためのワクチン供給に関する国際協力グループ(YF-ICG)への協力を求めている。YF-ICGは、WHOを通してのGAVIアライアンス(ワクチン予防接種世界同盟)による資金提供をおこなうことによるワクチンキャンペーンの協力を認めた。
(平成22年2月24日 WHO情報)