海外感染症情報 (NO.33)
平成22年4月13日
関西空港検疫所
フィリピン・南アフリカでの麻疹の流行状況
について

麻疹は、世界の多くの地域ではいまでも一般的な病気です。毎年世界中で、はしかの感染例が約1000万人あり164,000人が死亡しています。麻疹は幼児期のワクチン接種により死を防止できる代表的な疾患です。麻疹の流行は、ヨーロッパを含む多くの地域で一般的です。

現在の麻疹流行の例としては、最近フィリピンとアフリカの数カ国で流行がありました。

1月から2月の間に、1,300人以上の麻疹の感染例(うち5人死亡)がフィリピンで報告されました。これらのうち、740人以上は研究所でまたは臨床的に確定診断されています。これは昨年の同じ時期と比べると、感染者数は2倍になっています。麻疹の発生は、マニラの首都や、他の10の地域で報告されました。

いくつかのアフリカ諸国では、数年前より多数の麻疹患者を報告してきました。南アフリカでは現在も麻疹が流行中で、11日から312日までの間に、9,000人以上の確定例を報告しています。麻疹感染例は国中で報告されていますが、大多数の症例はGauteng省で発生しています。

(平成22年4月12日CDC情報)