海外感染症情報 (NO.34)
平成22年4月15日
関西空港検疫所
ドミニカ共和国のデング熱情報について
 
  326日、2010年の第13週において2155名のデング熱と思われる患者が報告され、うち306名がデング出血熱、16名が死亡した。

ドミニカ共和国32州中16州では昨年の同時期に比べて25%以上の増加がみられた。

患者が最も多い年齢層は1歳未満で発生率は10万人あたり166である。5歳~9歳と10歳~14歳の年齢層がこれに次ぎ、発生率はそれぞれ1312810万人あたり)である。性別でみると10万人あたり男性57、女性52となっている。血液検査による分析ではデングウイルスDEN-1, DEN-2 ,DEN-4の3種類が確認され、これらのウイルスによりデング熱が蔓延している。

ドミニカ共和国保健省による対策
 a. 流行が作り出す危険について把握し、対策が強化され、それが効果的かどうかを見極めること。
 b. 蚊が増殖しやすい場所を除去するため対策を段階的に強化すること。防虫スプレーを使用すること。
 c. 知識の普及につとめること、マスメディアだけでなく自治体でも情報を発信すること。d.  デング熱治療ガイドラインをより広く普及させるために、ガイドラインはWHOが提案している変更点も含め現在改訂中である。
 e. 治療の質に関連した問題点を浮き彫りにして改善していくために地域レベルでの会議を開くこと、これはデング熱による死亡が報告された地域では必要である。

(平成22年4月13日 IHR情報)