海外感染症情報 (NO.42)
平成22年5月10日
関西空港検疫所
南アフリカでのリフトバレー熱の流行状況について(2)
 ドイツ健康局は、317日〜48日まで南アフリカを旅行しドイツに帰国した旅行者のリフトバレー熱(RVF)確定例を報告しました。患者は仲間3人と旅行し、南アフリカのEastern Cape州やWestern Cape州の海岸沿いの農村地域や禁猟区訪れていました。患者は47日に発熱、頭痛、発疹(皮疹)で発症し、それとほぼ同時に同様の症状が同行者にも現れました。ドイツ健康局は現在、確定患者の周辺の感染調査を行っています。
  201053日までに、南アフリカ保健省は、Free州、Eastern Cape州、Northern Cape州、Western Cape州、North West州での流行が始まってから、15例の死亡例を含む172例のリフトバレー熱患者を報告しています。これら多くの症例が、リフトバレー熱に感染した家畜と直接接触や、感染動物がいる農場との関連がありした。しかし多くの症例の感染経路が現在も分かっていません。感染した蚊に刺されることも感染経路として除外できません。
  WHOは、南アフリカへまたは南アフリカからの国際的な移動の制限は行わないよう通知しています。
  南アフリカへの旅行者、特に農場や禁漁区を訪れる予定の旅行者は、動物の組織や血液との接触を避けましょう。煮沸または加熱調理されていないミルクを避け、生肉を食べないようにしましょう。また蚊の予防策(防蚊ネットや防虫剤の使用等)も行ういましょう。
(平成22年5月4日 WHO情報)