海外感染症情報 (NO.5)
平成22年2月25日
関西空港検疫所
パラグアイにおけるデング熱の流行状況について
 
  2008年11月から2010年1月28日までに、デング熱の249例の確定例と762例の疑い例が保健省より報告された。症例はAmambay, Alto Parana, Asuncion, Central, Concepcion, Misiones, Paraguari, Presidente Hayes州から報告されている。デング熱1型(DEN-1)はAlto Parana, Concepcion, Presidente Hayes州で発見されており、この地域では感染が定着化している。重症例や死亡例は報告されていない。   
 2010年1月29日、国家当局はデング熱2型(DEN-2)ウイルスのまん延をAmambay州(ブラジルとの国境近く)に住む患者から採取した検体より確認した。過去10年間にDEN-2ウイルスは散発的に確認されてきただけだったので、住民の多くがこの型に感染しやすい。したがって、国家当局はデング熱の警報を出し、デング熱に対する危機計画を実施している。国家健康局は地域の健康局と共に予防策や防止策を進めている。 
 2008年と2009年7月にパラグアイでデング熱3型(DEN-3)と1型(DEN-1)の大流行があったが、感染者率も低く死亡者もいなかった。
(平成22年2月1日 WHO情報)