海外感染症情報 (NO.108)
平成24年12月3日
関西空港検疫所

ウガンダにおけるエボラ出血熱の発生(10)

11月28日現在、ウガンダ保健省は世界保健機関(WHO)に対し首都カンパラ(Kampala)およびルウェロ(Luweero)県から合計7人のエボラ出血熱患者(6人が確定例、1人が可能性例)を報告しています。うち4人が死亡しています。現地チームが注意すべき患者を調査しています。啓発活動を強化しているにも関わらず、地域によっては死亡の原因をエボラ出血熱ではなく‘呪い’であると考える迷信があり、大きな障壁となっています。社会的動員チームが伝統的な呪術者や宗教家と密に働き、病気の予防と制圧のための意識高揚に努めています。
WHOと米国疾病予防センター(CDC)、国境なき医師団、ウガンダ赤十字、アフリカ地域疫学ネットワーク(AFENET)やプランウガンダはアウトブレイクに対応するために国家当局への支援を継続しています。WHOを通じて感染予防・制圧の専門家が現地へ派遣されています。
なお、WHOはウガンダに対する渡航制限や交易制限の適用を推奨していません。
追記:11月23日に報告した合計患者数は10人(確定例6人、可能性例4人)でしたが、エボラウイルスが検査で陰性であった可能性例は非感染者として分類し、患者数から除外しています。
 
(2012年11月30日 WHO報告)