海外感染症情報 (NO.11)
平成23年2月7日
関西空港検疫所
     ガーナでの黄熱の流行状況


ガーナ共和国保健省は同国内の3つの地区で黄熱の流行をWHOに届け出ました。流行地区はアッパー・イースト州のブイルサ地区およびカッセナ・ナンカナ・ウェスト地区と、ブロング・アファフォ州(ガーナ中西部)のキタンポ・サウス地区となっています。

黄熱サーベイランスにより、2名の死者を含む3名の患者が確認され、発熱と黄疸の症状を呈していました。

最初の患者は、カッセナ・ナンカナ・ウェスト地区で発症した12歳の少年で、父親と一緒にブルキナファソとの国境近くの森林にある農場へ行っていました。患者は20111011日に発症し急激に症状が悪化して同18日にサンデマ病院で死亡しました。地区の流行対策チームは汚染地域を調査しましたが他に患者は見つかりませんでした。

今回の流行を受けて201226日に関係機関の支援のもと、妊婦と1歳未満の小児を除外した235,000名以上の流行地の住民を対象に予防接種が行われる予定です。

今回の対策は国主導によるもので、2段階に渡る黄熱ワクチンの集団接種キャンペーンで完結されます。第1段階は、201111月に開催されており、40地区(8州)の580万人を対象としました。その中で、流行地の住民を対象とした黄熱予防接種は、3回に渡って17の地区で行われました。

 
(2012年2月3日WHO報告)