海外感染症情報 (NO.89)
平成24年10月18日
関西空港検疫所
マデイラ諸島におけるデング熱の流行について

 ポルトガル領マデイラ諸島でデング熱の流行が報告されています。10月10日現在確定例18人、疑い例191人が報告されています。

 ポルトガル保健当局は感染対策を強化しており、地域内での感染が持続するリスクを軽減し、流行地の住民への影響を最小限にとどめ、感染した蚊が島外に出るのを抑えるよう努めています。また流行地へ出かける際は、蚊による刺咬を減らすため、日中の個人による防蚊対策を助言しています。さらに、WHOの支援のもと、早急に港湾における防蚊対策にも乗り出しています。
 WHOは近隣地域や他のパートナー諸国の公衆衛生当局に対し、ヤブ蚊の分布状況と領土内へのデング熱侵入リスクを評価するよう勧めています。

 なお、汚染地から帰ってきた渡航者がデング熱と診断された場合はサーベイランスシステムに報告することになっています。

 また今回の流行に対しては、WHOはマデイラ諸島への渡航制限勧告を行わないとしています。
(2012年10月17日WHO報告)