海外感染症情報 (NO.99)
平成24年11月14日
関西空港検疫所
スーダンにおける黄熱の流行(1)
11月13日、スーダン連邦保健省はダルフールの23地域で発生している黄熱の流行をWHOに報告しています。11月11日現在、この流行に伴い、97人の死亡例を含む329人の疑い例が報告されています。疑い例のほとんどは中央ダルフールおよび南ダルフールからの報告です。
黄熱診断のためのWHO地域標準検査室であるセネガルのダカールパスツール研究所では、IgM ELISA法で黄熱に対する抗体が陽性であった検体と、RT-PCR法によって他のフラビウイルスの感染が否定された検体について、確定診断が進められています。
スーダン政府は住民のワクチン接種活動を支援するために、黄熱ワクチン提供に関する国際調整グループ(YF-ICG)を要請しています。YF-ICGは240万人分のワクチンを承認し、それらが同国に直ちに供給されることが期待されています。スーダンでは、WHOの支援をうけて、リスクの高い住民の予防のため、また感染拡大防止のために、汚染地域での緊急の住民ワクチン接種活動を開始することが期待されています。
 
(2012年11月13日WHO報告)