海外感染症情報 (NO.112)
平成25年8月12日
関西空港検疫所
中国における鳥インフルエンザA(H7N9)について(31)
 中国・国家衛生計画出産委員会は鳥インフルエンザウイルスA(H7N9)の新たな診断確定例を報告しました。7月20日以来、新たな鳥インフルエンザウイルスA(H7N9)のヒトへの感染例となります。

 患者は広東省・恵州の51歳女性で、7月27日に発症、28日に入院、8月3日に恵州市の病院に転院しています。現在、患者は重篤な状態です。

 9日に広東省の疾病管理センターで実施された検査は鳥インフルエンザウイルスA(H7N9)陽性で、10日に北京市疾病管理センターで確認されました。

 現在までに、鳥インフルエンザウイルスA(H7N9)の診断確定例は135人で、うち死者44人が報告されています。8人が入院中で、87人が退院しました。持続的なヒト-ヒト感染の証拠はありません。

 中国政府は、厳重なモニタリングと、疫学的なサーベイランスと分析の強化、医療の整備、リスクコミュニケーションや情報発信の実施、国際的な協力と情報交換等の強化を含む感染予防・対策を実施し、さらに科学的研究も継続しています。

 WHOは入国時の特別なスクリーニング検査の実施および渡航や貿易を制限することを推奨していません。
(2013年8月11日 WHO報告)