海外感染症情報(NO.138)
平成25年10月17日
関西空港検疫所
中国における鳥インフルエンザA(H7N9)について(32)
 中国・国家衛生計画出産委員会は、鳥インフルエンザウイルスA(H7N9)の新たな診断確定例をWHOに報告しました。8月11日以来の新たな鳥インフルエンザウイルスA(H7N9)のヒト感染例となります。

 患者は浙江省の35歳男性で、10月8日に入院して重篤な状態です。また、河北省における以前の診断確定例が1人死亡しました。

 現在までに、鳥インフルエンザウイルスA(H7N9)の診断確定例は136人で、うち死者45人が報告されています。3人が入院中で、88人が退院しました。持続的なヒト-ヒト感染の証拠はありません。

 中国政府は、厳重なモニタリング、疫学的なサーベイランスと分析の強化、医療の整備、リスクコミュニケーションや情報発信の実施、国際的な協力と情報交換等の強化を含む感染予防・対策を実施し、さらに科学的研究も継続しています。

 WHOは、入国時の特別なスクリーニング検査の実施および渡航や貿易を制限することを推奨していません。
(2013年10月16日 WHO報告)