海外感染症情報(NO.153)
平成25年11月7日
関西空港検疫所
中国における鳥インフルエンザA(H7N9)について(34)
 11月6日、中国・国家衛生計画出産委員会はWHOに、鳥インフルエンザウイルスA(H7N9)の新たな診断確定例を2例報告しました。

 最初の患者は、広東省の3歳男児で、生きた家禽との接触がありました。10月29日に発症し、10月31日に地元の病院に入院し、11月4日に別の病院へ転院しました。現在、状態は安定しています。

 次の患者は、浙江省で農家を営む64歳女性で、生きた家禽との接触がありました。10月30日に発症し、10月31日に地元の病院に入院し、11月3日に別の病院へ転院しました。現在、重篤な状態です。

 現在までに、鳥インフルエンザウイルスA(H7N9)の診断確定例は139人で、うち死者45人が報告されています。現在、6人が入院中で、88人が退院しました。これまでのところ、持続的なヒト-ヒト感染の証拠はありません。

 中国政府は、疫学調査と分析の強化、医療の整備、リスクコミュニケーションや情報発信、国際協力や交流の強化、科学的研究の継続などを含む調査と対策を講じています。

 WHOは、入国時の特別なスクリーニング検査の実施および渡航や貿易を制限することを推奨していません。


(2013年11月6日 WHO報告)