海外感染症情報 (NO.19)
平成25年4月3日
関西空港検疫所
中国におけるインフルエンザA(H7N9)について
 中国国家衛生・計画出産委員会は世界保健機関(WHO)に対してインフルエンザウイルスA(H7N9)へのヒト感染例3例が発生したことを報告しました。3月29日に中国疾病管理予防センター(CDC)が検査により診断を確定しました。インフルエンザA(H3N2)(H1N1)(H5N1)新型コロナウイルス、に対する検査は全て陰性でした。これら3 例のうち2例は上海、1例は安徽省からの報告です。いずれの例も呼吸器症状を呈しており、重篤な肺炎と呼吸困難へと悪化していきました。発症したのは2月19日から3月15日の間とみられています。2例は死亡し、1例は予断を許さない状態です。現在までのところ、これら3例の間に疫学的に繋がりは確認されていませんが接触者のフォローアップを含めた調査が継続されています。これまで88人の接触者をフォローしていますがその中に新たな発症者はいません。感染源と経路については調査中です。中国政府は今回の出来事の調査を活発に実施中であり、感染者の発見、報告、治療のために強化サーベイランス、検査態勢の強化、医療スタッフの訓練を実施しています。WHOは中国の専門家とコンタクトをとっており、今回の出来事を注意深く監視しています。新着情報が在り次第、更新情報を提供の予定です。
(2013年4月1日WHO報告)