(No.174)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染確定例報告(61) 平25年12月24日更新

 2013年12月20日、世界保健機関(WHO)は、アラブ首長国連邦(UAE)における新たな中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)確定診断例を報告しました。

 12月13日に発病した68歳男性は、関節置換を行うために14日に入院しましたが、その後咳を訴えて急速に悪化したため、16日には集中治療室(ICU)に搬送されました。MERS-CoVの診断は19日に検査室で確定されました。患者には基礎疾患があります。予備調査では、患者は最近の渡航歴や動物との接触がなく、MERS-CoV確定診断例との接触はありませんでした。家族や医療従事者の接触者調査が進行中です。

 2012年9月から現在までに、WHOには世界中で166人の確定診断例が報告されており、このうち71人が死亡しています。

 WHOは、今回の事例に関して、入国時の特別なスクリーニング及びいかなる渡航や貿易の制限を推奨していません。

(2013年12月22日WHO報告)