海外感染症情報 (NO.22)
平成25年4月8日
関西空港検疫所
中国におけるインフルエンザA(H7N9)について(4)
 4月5日、中国保健局は世界保健機関(WHO)に対して、インフルエンザウイルスA(H7N9)のヒト感染症例について、死亡した1人を含む5人を新たに報告しました。

 最新のヒト感染症例のうち、3人は上海、2人は江蘇省の症例です。

 上海の3症例は、3月27日に発症して死亡した52歳女性、3月22日に発症して重篤な状態にある67歳男性、3月31日に発症して回復傾向にある4歳の少年です。

 江蘇省の2症例は、3月20日に発症した61歳女性と3月21日に発症した79歳男性であり、いずれも重篤な状態です。

 現在まで、中国でのインフルエンザウイルスA(H7N9)感染症例は計16人であり、うち6人が死亡しています。

 確認された症例における520人以上の濃厚接触者は、厳密に経過観察されています。江蘇省では、症状が出る前の接触者についても調査を行っています。

 現時点では、ヒトからヒトに感染が起こっているという証拠はありません。

 WHOは、この事例に関して、入国時の特別なスクリーニング検査の実施及び渡航や貿易を制限することを推奨していません。


(2013年4月5日WHO報告)