海外感染症情報 (NO.26)
平成25年4月11日
関西空港検疫所
中国におけるインフルエンザA(H7N9)について(8)
 4月10日、中国国家衛生・計画出産委員会は世界保健機関(WHO)に対して、インフルエンザウイルスA(H7N9)のヒト感染症例について、4人を新たに報告しました。最新のヒト感染症例のうち、2人は上海、2人は浙江省の症例です。

 上海の患者は、4月1日に発症した62歳男性および4月3日に発症した77歳男性で、浙江省の患者は、3月13日に発症した51歳女性および3月29日に発症した79歳男性です。

 なお、以前に報告されていた、江蘇省の83歳男性および安徽省の35歳女性の患者2人は死亡しました。

 現在までに、中国でのインフルエンザウイルスA(H7N9)感染確定症例は計28人で、9人が死亡、14人が重症、5人が軽症です。

 確認された症例における600人以上の濃厚接触者は、厳密に経過観察されています。江蘇省では、症状が出る前の接触者についても調査を行っています。
 
 現時点では、ヒトからヒトに感染が続いているという証拠はありません。

 WHOは、この事例に関して、入国時の特別なスクリーニング検査の実施及び渡航や貿易を制限することを推奨していません。



(2013年4月10日WHO報告)