海外感染症情報 (NO.31)
平成25年4月16日
関西空港検疫所
中国におけるインフルエンザA(H7N9)について(13)
 4月15日(18:00)、中国国家衛生・計画出産委員会は世界保健機関(WHO)に対して、インフルエンザウイルスA(H7N9)のヒト感染症例について、9人の確定例を新たに報告しました。新たに報告された確定例は浙江省で4人、上海市で3人、江蘇省で2人です。

・浙江省の64歳女性は4月6日発症
・浙江省の62歳女性は3月29日発症
・浙江省の75歳男性は4月6日発症
・浙江省の79歳男性は4月9日発症
・上海市の73歳男性は4月5日発症
・上海市の54歳男性は4月8日発症
・上海市の78歳男性は4月4日発症
・江蘇省の50歳男性は4月1日発症
・江蘇省の26歳男性は4月8日発症

 なお、以前に上海で報告された2人の患者が死亡しています。

 現在までに、中国でのインフルエンザウイルスA(H7N9)感染確定症例は計60人で、13人が死亡しています。確認された症例における1,000人以上の濃厚接触者は、厳密に経過観察されています。

 感染源やウイルス保有宿主に対する調査が進められています。感染源が確認されるまでは、今後も中国でウイルスの感染者が出ると予想されます。現時点では、ヒトからヒトに感染が続いているという証拠はありません。

 WHOは、この事例に関して、入国時の特別なスクリーニング検査の実施及び渡航や貿易を制限することを推奨していません。

 
(2013年4月15日WHO報告)