海外感染症情報 (NO.35)
平成25年4月22日
関西空港検疫所
中国における鳥インフルエンザA(H7N9)について(17)

 4月19日(18:00)、中国国家衛生・計画出産委員会は世界保健機関(WHO)に対して、鳥インフルエンザウイルスA(H7N9)の患者について、確定症例を新たに報告しました。新たに報告された確定症例は、江蘇省で1人、浙江省3人です。なお、死亡者は増えておりません。

追加症例
(1) 4月9日に発症した江蘇省の54歳男性。15日に入院。現在重篤な状態です。17日に確定診断。
(2) 4月12日に発症した浙江省の43歳無職男性。15日に入院、18日に確定診断。
(3) 4月11日に発症した浙江省の48歳男性。17日に入院、19日に確定診断。
(4) 4月10日に発症した浙江省66歳女性。発症日に生きた家禽への接触歴あり。17日に入院、19日に確定診断。

 現在までに、中国での鳥インフルエンザウイルスA(H7N9)感染確定症例は計91人で、うち17人の死亡者が含まれます。内訳は安徽省が3人、うち死亡者1人、河南省が3人、江蘇省が22人、うち死亡者が3人、浙江省が30人、うち死亡者が2人、北京市が1人、上海市が32人、うち死亡者が11人です。

 現時点では、ヒトからヒトに感染が続いているという証拠はありません。

 WHOは、この事例に関して、入国時の特別なスクリーニング検査の実施及び渡航や貿易を制限することを推奨していません。

 中国国家衛生・計画出産委員会の招待により、WHOは感染防止と制圧のため、鳥インフルエンザA(H7N9)の中国の汚染地域を視察する専門家チームを召集しました。
(2013年4月19日WHO報告)