海外感染症情報 (NO.4)
平成25年2月4日
関西空港検疫所
カンボジアにおける鳥インフルエンザの発生状況

 2013年2月1日-カンボジア保健省は1月に新たに5人の鳥インフルエンザA(H5N1)患者が発生したことを報告しいずれもA(H5N1) 鳥インフルエンザウイルスの感染が確認されました。

5人の患者の詳細については以下のとおりです。
年齢 性別 居住地 発症日
8か月 プノンペン 1月9日
17歳 タケオ州 1月11日
35歳 コンポンスプー州コンピセイ郡 1月13日
17歳 コンポンスプー州コンピセイ郡 1月13日
9歳 カンポット州トゥクチホー郡 1月15日

5人の患者はすべて発熱・咳などインフルエンザ様症状を呈しており、うち4人死亡しました。8ヶ月の男児は症状が軽度のインフルエンザ症状のみで回復しています。検体は国立公衆衛生研究所に送られ検査が行われました。
調査の初期段階ではヒト-ヒト感染を示唆する所見はみられず、死亡した4人は病死した鳥類との接触があったことがわかっています。
保健省の迅速対応チームは病院および現地に赴き患者との接触があった者、疫学調査で患者と関連があると認められた者を特定し予防的治療を開始しました。さらに、村々では鳥インフルエンザから身を守る方法についての衛生教育が行われています。同チームはまた、地元の医療センターでインフルエンザ様疾患が増加しているか、あるいは当該地域で急性呼吸器感染症患者が増加しているかについて検証を行っています。医療センター、病院ではさらに2週間監視を強化しています。また自治体で保健教育が行われています。WHOは保健省の調査に協力しています。

(2013年2月1日WHO報告)