海外感染症情報 (NO.66)
平成25年5月30日
関西空港検疫所中国における鳥インフルエンザA(H7N9)について(28) 2013年5月29日、中国国家衛生・計画出産委員会は世界保健機関(WHO)に対して、鳥インフルエンザウイルスA(H7N9)の患者について、新たに1人の診断確定症例を報告しました。
患者は北京の6歳少年で5月21日に発症し、現在症状は安定している状態です。
現在までに、中国での鳥インフルエンザウイルスA(H7N9)の診断確定症例は計132人で、うち死者が37人とWHOに報告されています。
患者が発生した地域の当局は、患者発生動向調査、疫学調査、濃厚接触者の調査、患者管理、臨床検査、検体の共有、疾病予防と感染拡大防止対策を続けています。
市や地方政府は、緊急時の対応から通常の患者発生動向調査や対応へと、平常化を始めています。
現時点では、持続的なヒト-ヒト感染の証拠はありません。
感染源が確認制御されるまでは、今後も患者が発生すると予想されます。
WHOはこの事例に関して、入国時の特別なスクリーニング検査の実施及び渡航や貿易を制限することを推奨していません。
WHOは事態を監視するために加盟国や国際的な保健協力機関と協力していく予定です。事態が進展すればWHOは更新情報を提供します。
(2013年5月29日WHO報告)