(No.32)

中国の鳥インフルエンザA(H7N9)について(60) 平成26年2月10日更新

 2014年2月5日、中国の国家衛生・家族計画(出産)委員会(NHFPC)は、世界保健機関(WHO)に鳥インフルエンザウイルスA(H7N9)の新たな診断確定例10例を報告しました。
 6例は男性で、年齢の幅は5歳~67歳です。症例は、浙江省4例、広東省4例、福建省1例、広西壮族自治区1例が報告されています。現在、5例は危篤状態で、4例は重篤な状態、1例は軽症です。8例に家禽もしくは生きた家禽市場での接触歴があります。
 詳細は以下の通りです。
 1例目は、浙江省紹興市の67歳の農夫で、1月28日に発症し、2月2日に入院しており、2月4日に他院に転送となっています。現在は重篤な状態です。生きた家禽との接触歴があります。
 2例目は、浙江省温州市の35歳の女性で、1月23日に発症し、30日に入院しており、2月3日に他院に転送となっています。現在は重篤な状態です。生きた家禽との接触歴があります。
 3例目は、浙江省杭州市の59歳の女性で、1月21日に発症し、30日に入院しており、2月4日に他院に転送となっています。現在は重篤な状態です。生きた家禽市場での接触歴があります。
 4例目は、浙江省杭州市の49歳の農夫で、1月21日に発症し、28日に入院しており、2月4日に他院に転送となっています。現在は危篤状態です。生きた家禽市場での接触歴があります。
 5例目は、福建省泉州市の36歳の男性で、1月30日に発症し、2月2日に入院しており、2月4日に他院に転送となっています。現在は危篤状態です。生きた家禽との接触歴があります。
 6例目は、広東省肇慶市の5歳の女児で、1月30日に発症し、同日に入院しました。現在の症状は軽症です。生きた家禽との接触歴があります。
 7例目は、広東省肇慶市の42歳の男性で、1月27日に発症し、翌日に入院しており、2月4日に他院に転送となっています。現在は危篤状態です。生きた家禽との接触歴があります。
 8例目は、広東省仏山市の49歳の男性で、1月26日に発症し、30日に入院しており、2月2日に他院に転送となっています。現在は重篤な状態です。
 9例目は、広東省深圳市の56歳の男性で、1月29日に発症し、2月2日に入院しており、翌日に他院に転送となっています。現在は危篤状態です。生きた家禽市場での接触があります。
 10例目は、広西壮族自治区南寧市横県の41歳の女性で、1月27日に発症しました。彼女は広東省中山市で働いており、横県には1月28日に戻っていました。2月3日に入院しており、現在は危篤状態です。
 これまでのところ、ヒトからヒトへの感染が続いているという証拠はありません。
 WHOは、今回の事例に関して、入国時の特別なスクリーニング検査の実施および渡航や貿易を制限することを推奨していません。


地図