(No.34)

中国の鳥インフルエンザA(H7N9)について(61) 平成26年2月12日更新

 2014年2月10日の更新情報です。中国の国家衛生・家族計画(出産)委員会は、世界保健機関(WHO)に鳥インフルエンザウイルスA(H7N9)の死亡例1例を含む新たな診断確定例15例を報告しました。
 以下は、2月7日にWHOに報告された8例の詳細です。

 8例のうち6例が男性で、年齢の幅は5歳から73歳です。症例は、江蘇省から2例、浙江省から2例、北京市から1例、広東省から1例、広西チワン族自治区から1例、湖南省から1例が報告されています。 現在、5例が危篤状態で、2例が重篤な状態、1例は軽症です。8例のうち7例が家禽や生きた家禽市場での接触歴があったと報告されています。1例が、今月5日にWHOに報告された広西チワン族自治区ヘン県(Heng county)の症例と濃厚接触がありました。

 1例目 浙江省湖州市の64歳の農夫で、先月27日に発症し、30日に入院し、今月4日に転院しました。現在は重篤な状態です。生きた家禽との接触歴があります。
 2例目 浙江省湖州市の39歳の男性で、先月26日に発症し、28日に入院し、31日に転院しました。現在は重篤な状態です。生きた家禽との接触歴があります。
 3例目 江蘇省塩城市の66歳の男性で、先月22日に発症し今月4日に入院しました。現在は危篤状態です。生きた家禽との接触歴があります。
 4例目 江蘇省徐州市の63歳の男性で、先月20日に発症し、今月1日に入院しました。現在は危篤状態です。生きた家禽との接触歴があります。
 5例目 湖南省岳陽市の61歳の女性で、先月29日に発症し、31日に入院し、今月3日に転院しました。現在は危篤状態です。生きた家禽との接触歴があります。
 6例目 広東省仏山市の36歳の女性で、先月25日に発症し、30日に入院し、今月2日に転院しました。現在は危篤状態です。生きた家禽との接触歴があります。
 7例目 広西チワン族自治区南寧市の5歳の少年で、今月3日に発症し、その後病院に搬送されました。現在は軽症です。この患児は5日にWHOに報告された(10日の更新情報60を参照)南寧市の41歳の患者女性と濃厚接触があります。現在疫学調査中です。
 8例目 北京市の北方に住んでいる73歳の男性で、先月30日に発症し、今月2日に入院し、5日に転院しました。現在は危篤状態です。生きた家禽との接触歴があります。


 以下は、2月8日にWHOに報告された死亡例1例を含む7例の詳細です。
症例は、広東省から3例、浙江省から2例、福建省から1例、湖南省から1例が報告されています。7例のうち4例が男性で、年齢の幅は21歳から81歳です。 現在、3例が危篤状態で、3例が重篤な状態です。7例のうち6例が家禽や生きた家禽市場での接触歴があったと報告されています。

 1例目 浙江省杭州市の54歳の男性で、今月1日に発症し、4日に入院しました。現在は重篤な状態です。生きた家禽との接触歴があります。
 2例目 浙江省泰州市の76歳の女性で、先月24日に発症し、31日に入院しました。現在は危篤状態です。
 3例目 福建省福州市の81歳の男性で、先月30日に発症し今月2日に入院し、家族の希望で6日に退院しましたが、同日に自宅で死亡しました。生きた家禽との接触歴があります。
 4例目 湖南省婁底(ろうてい)市の21歳の女性で、先月30日に発症し、今月1日に入院し、2日に転院しました。現在は危篤状態です。生きた家禽との接触歴があります。
 5例目 広東省肇慶(ちょうけい)市の48歳の男性で、先月28日に発症し、30日に入院し、今月5日に広州市の病院へ転院しました。現在は重篤な状態です。生きた家禽との接触歴があります。
 6例目 広東省肇慶市の62歳の男性で、今月1日に発症し、2日に入院しました。現在は重篤な状態です。生きた家禽との接触歴があります。
 7例目 広東省広州市の59歳の女性で、先月27日に発症し、今月1日に入院しました。現在は危篤状態です。生きた家禽との接触歴があります。

 これまでのところ、ヒトからヒトへの感染が続いているという証拠はありません。
 WHOは、今回の事例に関して、入国時の特別なスクリーニング検査の実施および渡航や貿易を制限することを推奨していません。



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