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ギニアでのエボラ出血熱の集団発生(3) 平成26年3月28日更新

 報告された患者のうち11人は、フランスのリヨンにあるパスツール研究所、セネガルのダカールにあるパスツール研究所、ドイツのハンブルグにあるベルンハルト・ノホト熱帯医学研究所においてPCR検査でエボラウイルスが確認されました。

 ギニア保健省(MOH)は世界保健機関(WHO)や他の関係機関と共同して、集団発生の制御とさらなる感染拡大を防止するための対策を継続しています。

 ギニア保健省と国境なき医師団(MSF)は、ゲコドウ地区に隔離施設を設置し、マセンタ地区にも隔離施設を設置することを計画しています。

 WHOと地球規模の感染症に対する警戒と対応ネットワーク(GOARN)は、地域での対応を支援するための専門家を配置しており、調整、感染予防と防御(IPC)、サーベイランスと疫学調査、患者管理、情報公開、社会的動員、人類学的な分析、および兵站などの扶助を行っています。患者の管理を支援するために必要な物資の供給や調達が求められており、集団発生の制御のために必要とされることはすべて動員されています。

 また、ギニア保健省は集団発生への対応を支援するために、アフリカ公衆衛生緊急基金(APHEF)だけではなく、他の潜在的な寄贈者への要請を準備しています。APHEFは、集団発生や緊急時の際に、緊急対応できるチームを迅速に派遣し、流行時や緊急時に必要な物品を調達し、事前配備を支援しています。

 危険な新興感染症の病原体を検査するためのネットワーク(EDPLN)は、ギニアとシエラレオネで適切なフィロウイルスの診断能力を確保するため、ギニアのドンカにあるウイルス性出血熱の検査施設、リヨンのパスツール研究所、ダカールのパスツール研究所、シエラレオネのケネマにあるラッサ熱の検査施設と連携しています。

 ダカールのパスツール研究所はギニアに検査チームをすでに派遣しており、ドイツ(ベルンハルト・ノホト熱帯医学研究所) 、フランス(リヨンのパスツール研究所)、イタリア(ローマの国立感染症研究所)からスタッフが欧州連合検査チームとして27日に派遣される予定です。

 WHOは、この事例に関して、ギニアへの渡航や貿易を制限することを推奨していません。