(No.123)

西アフリカにおけるエボラ出血熱の集団発生(17) 平成26年5月26日更新

ギニア
 5月24日の更新情報です。ギニアにおけるエボラウイルス疾患(EVD)の患者や死亡者が発生し続けています。5月23日の時点で、新たに8人の患者と3人の死亡者が、新たな感染地域となるテリメレ(患者3人)、既存の感染地域であるゲケドゥ(患者2人)とマセンタ(患者3人・死亡者3人)から報告されました。

 流行が始まって以来、EVDの臨床例の累計数は258例で、174例の死亡例を含んでいます。臨床例と死亡例の分類は次のとおりです:診断確定例は146例(うち97例が死亡)、可能性例は67例(うち57例が死亡)、疑い例は67例(うち57例が死亡)。 EVDの臨床例の地理的分布は次のとおりです:コナクリ50例(うち25例が死亡)、ゲケドゥで170例(うち121例が死亡)、マセンタで22例(うち17例が死亡)、キシドゥーグーで8例(うち6例が死亡)、ダボラで4例(うち4例が死亡)、ディンギラエで1例(うち1例が死亡)、テリメレで3例(死亡例なし)です。現在の入院患者数は9人(ゲケドゥ6人、テリメレ3人)で、積極的に追跡調査されている接触者数は173人(ゲケドゥ132人、テリメレ41人)です。

 症例数は、再分類、回顧調査、症例及び検査データの統合、サーベイランスや接触者の追跡調査の強化により、変更される可能性が残っています。


リベリア・シエラレオネ
 リベリアとシエラレオネは、新たな症例が報告されない安定した状況が続いています。社会的動員や監視活動は、現在も進行中です。


世界保健機関(WHO)の対策
 ギニアにおける新たな集団発生に対応して、WHOは、積極的症例調査や接触者の追跡等のEVDの調査、テリメレでの隔離施設の設置、および症例管理と感染予防・制御、を支援するために、感染地域に専門家を再配置しています。また、WHOによって訓練された社会的動員の専門家チームが、いくつかの村の住民の抵抗に対処するためのアプローチに重点を置いて公衆衛生の認識を支援するために再配備されています。

 WHOは、この事例に関する現在の情報からは、ギニアやリベリアへの渡航や貿易を制限することを推奨していません。