(No.138)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染確定例報告(102) 平成26年6月17日更新

 2014年6月16日の更新情報です。サウジアラビアの国際保健規則(IHR)担当窓口は、中東呼吸器症候群コロナウイルス (MERS-CoV) の感染確定例2例を世界保健機関(WHO)に報告しました。

詳細は以下の通りです。
 1例目は、バーハ州のアルマカワ市の基礎疾患のある36歳のトラック運転手です。2014年6月4日に発症、軽度の肺炎と診断され6月9日に入院しました。現在状態は落ち着いています。6月11日にMERS-CoVの検査が陽性となりました。男性は、クンフザ市(クンフザ州)と、ワジ・アダワサル市(リヤド州)に、頻回に通勤(commute to)していましたが、その他の地域への旅行歴はありません。干し草を動物の市場に運んでいたので、動物と接触した可能性があるとのことです。診断確定された患者との接触はありません。
 2例目はクンフザ市在住、基礎疾患のない国家安全警備に勤務する33歳男性です。彼は無症候性ですが、以前にMERS-CoV感染が確定された症例(4月11日~6月9日に報告)との接触者としてスクリーニング検査により、6月13日に陽性が確認されました。彼には頻繁なジェッダへの旅行歴がありますが、動物との接触歴はありません。
 上記両名との接触者の調査は、現在も進行中です。4月11日から6月9日迄の間のサウジアラビアでは同疾患による死亡者は38人増加となっています。

 現在までにWHOには701例のMERS-CoV診断確定例が報告されており、内少なくとも249例は本疾患あるいはそれに関連した死亡例となっています。