(No.145)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染確定例報告(103) 平成26年6月27日更新

2014年6月24日更新
 2014年6月17日の更新情報です。サウジアラビアの国際保健規則(IHR)担当窓口は、中東呼吸器症候群コロナウイルス (MERS-CoV) の感染確定例2例を世界保健機関(WHO)に報告しました。

詳細は以下の通りです。

・メッカ地方ジェッダ市在住の42歳男性は、5月26日に体調を崩しジェッダ市の病院に入院し、6月4日に退院しています。6月11日に同病院に退院経過報告のため受診し、13日に呼吸器症状を発症し、肺炎との診断で再入院しました。16日にMERS-CoVの検査が陽性となりました。状態が悪化し、18日に死亡しています。MERS-CoV感染確定例との接触は報告されていません。最近の渡航歴や動物との接触歴もありません。予備調査では患者が最初に入院した病棟のスタッフにMERS-CoV感染症の症例定義に合致する人はいませんでした。

・リヤド地方リヤド市在住の58歳男性は6月4日に発症、12日に入院、15日にMERS-CoVの検査が陽性となりました。現在、状態は安定しています。患者は5月31日に小巡礼のためにジェッダ市を旅行し、6月3日にメッカからエジプトに移動しています。9日にエジプトからリヤドに戻りました。MERS-CoV感染確定例との接触や動物との接触は報告されていません。基礎疾患も無いとのことです。
 
 上記両名との接触者の調査は、現在も進行中です。
 
 現在までにWHOには703例のMERS-CoV診断確定例が報告されており、内少なくとも250例は本疾患に関連した死亡例となっています。