(No.161)

赤道ギニアにおけるポリオについて 平成26年7月17日更新

 2014年7月16日現在赤道ギニアにおいて5人の野生Ⅰ型ポリオ(WPV1)が報告されています。2014年1月28日に1例目の麻痺が起こり、最新例は5月3日に麻痺を起こしています。遺伝子配列からみて現在のカメルーンでのアウトブレイクと関連している事が示されています。
国家ポリオ緊急対策計画が保健省とポリオ関連部局により策定され、実施されています。2価経口ポリオワクチン(bOPV)を用いた国内キャンペーンが、既に3回実施されましたが、そのうち2回は4月と5月始めに15歳以下の小児を対象に実施され、5月末には5歳以下の小児を対象に実施されています。今後同キャンペーンは7月中旬、8月中旬、に予定されています。7月中旬のキャンペーンでは全ての国民を対象にしています。
6月25日発行の既報(No.146)に記載されていますように、ブラジル・サンパウロ州ヴィラコッポス国際空港の下水から3月に見つかったポリオウイルスは、現在赤道ギニアで循環しているポリオウイルスと遺伝子配列的に最も関連が深いとされています。その後、現在までブラジルでは陽性検体は出ていませんし、麻痺性ポリオの発生も認めていません。ギニアでは、8月中旬のキャンペーンでは15歳以下の小児を対象としています。
WHO事務局長が2014年5月5日に発出した国際保健規則(IHR)暫定奨励によりますと、赤道ギニアはポリオの輸出国となっています。
それゆえ赤道ギニアは、同国の住人及び4週間以上滞在する国際間旅行者は、出発の4週間から12ヶ月前にポリオワクチン追加接種を受けることを徹底しています。