西アフリカにおけるエボラ出血熱の集団発生(31)
疫学とサーベイランス
世界保健機関(WHO)は、ギニア、リベリア、シエラレオネにおけるエボラウイルス疾患（EVD）の流行状況を厳重に監視し続けています。EVDに起因した新たな患者と死亡者が、その3カ国から報告され続けています。2014年7月13日から15日までの間に、リベリアとシエラレオネ、ギニアから新たな患者18人との死亡者11人が報告されました。これらの人数には、疑い例、可能性例、診断確定例が含まれています。コミュニティでの死亡者の発生は、未だにギニアで報告されており、深刻な懸念のままです。当該国の保健省は、集団発生の封じ込め政策を強化するために、WHOや関係機関と協働しています。
保健部門の対策
流行3カ国の国家当局は、集団発生の封じ込め対策を拡大しています。シエラレオネでは、効果的な調整を確保してEVDの集団発生対策の実施を加速させることを目的として、保健省は緊急オペレーションセンター(EOC)を設立しました。EOCは、厚生労働大臣が議長を務め、WHOのシエラレオネ代表とタスクフォース・他の上級職員・主要パートナーの異なる小委員会の首脳を含めたメンバーが共同議長を務めています。EOCは、アクラの国別の戦略に沿って、優先される運用計画の策定を統括し、計画通りにその優先順位の高い介入が実施されていることを確認し、そして、コミュニケーションと情報の流れを合理化します。
ギニアでは、国会の総裁、保健省の大臣、及び政府高官で構成されたハイレベルの政治的代表団が、2014年7月14日から17日までの3日間、ゲケドゥの現地視察を実施しました。コミュニティでの死亡者が報告され続けているゲケドゥの集団発生対策チームは、コミュニティからの抵抗と不安を受けています。代表団は、コミュニティとの信頼関係を構築するために、地域及びオピニオンリーダーを招きました。それは、協力を促進して集団発生対策の受け入れを強化するためです。この招聘と対話の結果、23村のうち19村の指導者は、EVDの集団発生対策を採用する公約を誓いました。一方で、会議に参加しなかった4村の指導者は、後に、対策の一部としての意志を表現して、地域の管理機関との接点を設けました。加えて、国家機関は、対策チームに向けた暴力などの抵抗といった極端な事例に対処するために、行政と法執行の機序を確立しています。
リベリアでは、保健省の高官、WHO、及び他の関係者を含めたチーフメディカルオフィサーが、リベリアにおけるEVDの集団発生の震源地であるフォヤ地区を訪問しました。この現地視察は、集団発生の封じ込め対策の実施を合理化して強化することを目的としました。
代表団、地域の対策会合に参加し、地域当局者、関係者、保健従事者らと意見交換を行っています。
その間に、3国では、接触者の追跡、情報公開やコミュニティへの動員、及び症例管理と感染予防・制御などを含めた集団発生対策における全ての側面を強化するための努力が続いています。
WHOは、この事例に関する現在の情報からは、ギニア、リベリア、シエラレオネへの渡航や貿易を制限することを推奨していません。
患者数情報の更新
EVDの新たな患者と死亡者について、西アフリカ3カ国ギニア、リベリア、シエラレオネの保健省から報告が続いています。2014年7月13日から14日の間に、死亡者11人を含むEVDの新たな患者18人が3カ国から報告されました。ギニアでは患者5人と死亡者6人、リベリアでは患者2人と死亡者1人、シエラレオネでは患者11人と死亡者4人です。これら人数には、診断確定例、可能性例、疑い例と死亡例が含まれています。
2014年7月14日までに、3カ国でEVDに感染した患者の累計数は、死亡者613人を含めて982人となりました。患者の分布と分類は以下のとおりです。ギニア:患者411人(確定例301人、可能性例95人、疑い例15人)・死亡者310人(確定例203人、可能性例95人、疑い例12人)、リベリア:患者174人(確定例70人、可能性例42人、疑い例62人)・死亡者106人(確定例51人、可能性例 34人、疑い例21人)、シエラレオネ:患者397人(確定例346人、可能性例39人、疑い例12人)・死亡者197人(確定例153人、可能性例39人、疑い例5人)。統計の概要表は以下のとおりです。
2014年7月14日時点のギニア、リベリア、シエラレオネにおけるEVD診断確定例、可能性例、疑い例、
死亡例
※ 新症例は2014年7月13日から14日までに報告された患者
患者数の総数は、分類変更、後ろ向き調査、患者や検査データの統合、そして強化サーベイランスにより変化します。記載されているデータは、保健省から報告された最も有用性の高い情報に基づいています。
世界保健機関(WHO)は、ギニア、リベリア、シエラレオネにおけるエボラウイルス疾患（EVD）の流行状況を厳重に監視し続けています。EVDに起因した新たな患者と死亡者が、その3カ国から報告され続けています。2014年7月13日から15日までの間に、リベリアとシエラレオネ、ギニアから新たな患者18人との死亡者11人が報告されました。これらの人数には、疑い例、可能性例、診断確定例が含まれています。コミュニティでの死亡者の発生は、未だにギニアで報告されており、深刻な懸念のままです。当該国の保健省は、集団発生の封じ込め政策を強化するために、WHOや関係機関と協働しています。
保健部門の対策
流行3カ国の国家当局は、集団発生の封じ込め対策を拡大しています。シエラレオネでは、効果的な調整を確保してEVDの集団発生対策の実施を加速させることを目的として、保健省は緊急オペレーションセンター(EOC)を設立しました。EOCは、厚生労働大臣が議長を務め、WHOのシエラレオネ代表とタスクフォース・他の上級職員・主要パートナーの異なる小委員会の首脳を含めたメンバーが共同議長を務めています。EOCは、アクラの国別の戦略に沿って、優先される運用計画の策定を統括し、計画通りにその優先順位の高い介入が実施されていることを確認し、そして、コミュニケーションと情報の流れを合理化します。
ギニアでは、国会の総裁、保健省の大臣、及び政府高官で構成されたハイレベルの政治的代表団が、2014年7月14日から17日までの3日間、ゲケドゥの現地視察を実施しました。コミュニティでの死亡者が報告され続けているゲケドゥの集団発生対策チームは、コミュニティからの抵抗と不安を受けています。代表団は、コミュニティとの信頼関係を構築するために、地域及びオピニオンリーダーを招きました。それは、協力を促進して集団発生対策の受け入れを強化するためです。この招聘と対話の結果、23村のうち19村の指導者は、EVDの集団発生対策を採用する公約を誓いました。一方で、会議に参加しなかった4村の指導者は、後に、対策の一部としての意志を表現して、地域の管理機関との接点を設けました。加えて、国家機関は、対策チームに向けた暴力などの抵抗といった極端な事例に対処するために、行政と法執行の機序を確立しています。
リベリアでは、保健省の高官、WHO、及び他の関係者を含めたチーフメディカルオフィサーが、リベリアにおけるEVDの集団発生の震源地であるフォヤ地区を訪問しました。この現地視察は、集団発生の封じ込め対策の実施を合理化して強化することを目的としました。
代表団、地域の対策会合に参加し、地域当局者、関係者、保健従事者らと意見交換を行っています。
その間に、3国では、接触者の追跡、情報公開やコミュニティへの動員、及び症例管理と感染予防・制御などを含めた集団発生対策における全ての側面を強化するための努力が続いています。
WHOは、この事例に関する現在の情報からは、ギニア、リベリア、シエラレオネへの渡航や貿易を制限することを推奨していません。
患者数情報の更新
EVDの新たな患者と死亡者について、西アフリカ3カ国ギニア、リベリア、シエラレオネの保健省から報告が続いています。2014年7月13日から14日の間に、死亡者11人を含むEVDの新たな患者18人が3カ国から報告されました。ギニアでは患者5人と死亡者6人、リベリアでは患者2人と死亡者1人、シエラレオネでは患者11人と死亡者4人です。これら人数には、診断確定例、可能性例、疑い例と死亡例が含まれています。
2014年7月14日までに、3カ国でEVDに感染した患者の累計数は、死亡者613人を含めて982人となりました。患者の分布と分類は以下のとおりです。ギニア:患者411人(確定例301人、可能性例95人、疑い例15人)・死亡者310人(確定例203人、可能性例95人、疑い例12人)、リベリア:患者174人(確定例70人、可能性例42人、疑い例62人)・死亡者106人(確定例51人、可能性例 34人、疑い例21人)、シエラレオネ:患者397人(確定例346人、可能性例39人、疑い例12人)・死亡者197人(確定例153人、可能性例39人、疑い例5人)。統計の概要表は以下のとおりです。
2014年7月14日時点のギニア、リベリア、シエラレオネにおけるEVD診断確定例、可能性例、疑い例、
死亡例
|
|
新症例 |
確定例 |
可能性例 |
疑い例 |
総数 |
|
|
ギニア |
症例 |
5 |
301 |
95 |
15 |
411 |
|
死亡例 |
6 |
203 |
95 |
12 |
310 |
|
|
リベリア |
症例 |
2 |
70 |
42 |
62 |
174 |
|
死亡例 |
1 |
51 |
34 |
21 |
106 |
|
|
シエラレオネ |
症例 |
11 |
346 |
39 |
12 |
397 |
|
死亡例 |
4 |
153 |
39 |
5 |
197 |
|
|
総数 |
症例 |
18 |
717 |
176 |
89 |
982 |
|
死亡者 |
11 |
407 |
169 |
38 |
613 |
|
※ 新症例は2014年7月13日から14日までに報告された患者
患者数の総数は、分類変更、後ろ向き調査、患者や検査データの統合、そして強化サーベイランスにより変化します。記載されているデータは、保健省から報告された最も有用性の高い情報に基づいています。