西アフリカにおけるエボラ出血熱の集団発生(38) 平成26年8月6日更新
疫学とサーベイランス
2014年8月2日から8月4日までの間に、ギニア、リベリア、ナイジェリア、シエラレオネからエボラウイルス疾患(EVD)の新規患者108人(診断確定例、可能性例、疑い例を含む)と死亡者45人が報告されました。
保健部門の対策
8月5日世界保健機関(WHO)で、加盟国の代表と要務説明会が開かれました。エボラウイルス病(EVD)の性質についての情報に注目が集まりました。この後、国の指導力の必要性、治療と症例管理の改善、伝播の鎖を明らかにし疾患の拡散を抑え、更なる流行を防止すること等の、対策上重要な要素の概説が続きました。重要な問題点は以下の通りです：国境を越える感染と旅行者、能力の限界に来ている協力者、迅速かつ安全かつ効果的に対応できる能力、そして伝染が継続することで社会経済への影響懸念、があげられます。
WHO事務局長はマノリバー連盟(コートジボアール、ギニア、リベリア、シエラレオネ)の加盟国とも、直近のギニアでの会議での情報を共有しました。事務局長は西アフリカでの対応は3ヶ国に集中すると概説しています。
•ゲケドゥ、ケネマ、ホヤは統一した地域として治療にあたること、統一することは地域の人の出入りを減少させる意味を持つ公衆衛生上の手段となります。
•ギニア、リベリア、ナイジェリア、シエラレオネでの現行治療を強化する
•アフリカの他の国やアフリカ地域外への国際的な拡散を減らすこと
8月5日、コナクリのエボラウイルス地域対策挑戦センター(SEOCC)は、影響を受けた4つの国（流行国）での以下の活動が進行中であることを報告しました。
・ギニアでは新たに患者発生源（FOCUS）が出現し、症例管理の施設が必要となりそうです。コナクリでは出国時の検査が米国・CDCの協力の元、実施されています。
・リベリアでは政府の関与に関わらず、治安問題が継続しています。地域での抵抗が根強く残っています。
・ナイジェリアでは、政府は最初の症例の接触者の追跡を強化しています。臨床的支援が緊急的に必要とされており、EVD症例を管理する治療センターの設置が行われています。
・シエラレオネでは、治療センターを最も必要としている場所の地図の作成と（既に作成されている）治療センターの地図の作成する取り組み進行中です。研究所についても同様に進行中です。
SEOCCは上記および他の多くの対策手段により、影響を受けた国々を支援しています。
8月6日WHOは流行を評価し、EVDの発生が国際的な懸念(PHEIC)の公衆衛生非常事態を構築するかどうか、国際的衛生法規に基づき、事務局長にアドバイスするための国際的な専門家の緊急委員会を召集しています。専門家は疫学的状況説明を受け、PHEICの基準が満たされているか決定します。もし緊急委員会がPHEICの基準に合致していると、緊急委員会は事務局長に、暫定的な勧告を助言するでしょう。会議の要旨は8月8日金曜日に公式に発表されます。
患者数情報の更新
EVDに起因する新規患者と死亡者について、西アフリカ4カ国ギニア、リベリア、ナイジェリア、シエラレオネの保健省から報告が続いています。2014年8月2日から8月4日までの間に、死亡者45人を含むEVDの新規患者108人が4カ国から報告されました。ギニアでは患者10人と死亡者5人、リベリアでは患者48人と死亡者27人、ナイジェリアでは患者5人(死亡者なし)、シエラレオネでは患者45人と死亡者13人です。
2014年8月4日の時点で、4カ国でEVDに起因した患者の累計数は、死亡者932人を含めて1,711人となりました。患者の分布と分類は以下のとおりです。ギニア:患者495人(確定例351人、可能性例133人、疑い例11人)・死亡者363人、リベリア:患者516人(確定例143人、可能性例252人、疑い例121人)・死亡者282人、ナイジェリア患者9人(確定例0人、可能性例2人、疑い例7人)・死亡者1人、シエラレオネ:患者691人(確定例576人、可能性例49人、疑い例66人)・死亡者286人。
2014年8月4日時点のギニア、リベリア、ナイジェリア、シエラレオネにおけるEVDの診断確定例、可能性例、疑い例、死亡例
※ 新症例は2014年8月2日から8月4日までの間に報告された患者
症例数の総数は、分類変更、後ろ向き調査、症例と検査結果の統合、そして強化されたサーベイランスにより変化します。記載されているデータは、保健省から報告された最も有用性の高い情報に基づいています。
2014年8月2日から8月4日までの間に、ギニア、リベリア、ナイジェリア、シエラレオネからエボラウイルス疾患(EVD)の新規患者108人(診断確定例、可能性例、疑い例を含む)と死亡者45人が報告されました。
保健部門の対策
8月5日世界保健機関(WHO)で、加盟国の代表と要務説明会が開かれました。エボラウイルス病(EVD)の性質についての情報に注目が集まりました。この後、国の指導力の必要性、治療と症例管理の改善、伝播の鎖を明らかにし疾患の拡散を抑え、更なる流行を防止すること等の、対策上重要な要素の概説が続きました。重要な問題点は以下の通りです：国境を越える感染と旅行者、能力の限界に来ている協力者、迅速かつ安全かつ効果的に対応できる能力、そして伝染が継続することで社会経済への影響懸念、があげられます。
WHO事務局長はマノリバー連盟(コートジボアール、ギニア、リベリア、シエラレオネ)の加盟国とも、直近のギニアでの会議での情報を共有しました。事務局長は西アフリカでの対応は3ヶ国に集中すると概説しています。
•ゲケドゥ、ケネマ、ホヤは統一した地域として治療にあたること、統一することは地域の人の出入りを減少させる意味を持つ公衆衛生上の手段となります。
•ギニア、リベリア、ナイジェリア、シエラレオネでの現行治療を強化する
•アフリカの他の国やアフリカ地域外への国際的な拡散を減らすこと
8月5日、コナクリのエボラウイルス地域対策挑戦センター(SEOCC)は、影響を受けた4つの国（流行国）での以下の活動が進行中であることを報告しました。
・ギニアでは新たに患者発生源（FOCUS）が出現し、症例管理の施設が必要となりそうです。コナクリでは出国時の検査が米国・CDCの協力の元、実施されています。
・リベリアでは政府の関与に関わらず、治安問題が継続しています。地域での抵抗が根強く残っています。
・ナイジェリアでは、政府は最初の症例の接触者の追跡を強化しています。臨床的支援が緊急的に必要とされており、EVD症例を管理する治療センターの設置が行われています。
・シエラレオネでは、治療センターを最も必要としている場所の地図の作成と（既に作成されている）治療センターの地図の作成する取り組み進行中です。研究所についても同様に進行中です。
SEOCCは上記および他の多くの対策手段により、影響を受けた国々を支援しています。
8月6日WHOは流行を評価し、EVDの発生が国際的な懸念(PHEIC)の公衆衛生非常事態を構築するかどうか、国際的衛生法規に基づき、事務局長にアドバイスするための国際的な専門家の緊急委員会を召集しています。専門家は疫学的状況説明を受け、PHEICの基準が満たされているか決定します。もし緊急委員会がPHEICの基準に合致していると、緊急委員会は事務局長に、暫定的な勧告を助言するでしょう。会議の要旨は8月8日金曜日に公式に発表されます。
患者数情報の更新
EVDに起因する新規患者と死亡者について、西アフリカ4カ国ギニア、リベリア、ナイジェリア、シエラレオネの保健省から報告が続いています。2014年8月2日から8月4日までの間に、死亡者45人を含むEVDの新規患者108人が4カ国から報告されました。ギニアでは患者10人と死亡者5人、リベリアでは患者48人と死亡者27人、ナイジェリアでは患者5人(死亡者なし)、シエラレオネでは患者45人と死亡者13人です。
2014年8月4日の時点で、4カ国でEVDに起因した患者の累計数は、死亡者932人を含めて1,711人となりました。患者の分布と分類は以下のとおりです。ギニア:患者495人(確定例351人、可能性例133人、疑い例11人)・死亡者363人、リベリア:患者516人(確定例143人、可能性例252人、疑い例121人)・死亡者282人、ナイジェリア患者9人(確定例0人、可能性例2人、疑い例7人)・死亡者1人、シエラレオネ:患者691人(確定例576人、可能性例49人、疑い例66人)・死亡者286人。
2014年8月4日時点のギニア、リベリア、ナイジェリア、シエラレオネにおけるEVDの診断確定例、可能性例、疑い例、死亡例
|
|
新症例※ |
確定例 |
可能性例 |
疑い例 |
総数 |
|
|
ギニア |
症例 |
10 |
351 |
133 |
11 |
495 |
|
死亡例 |
5 |
228 |
133 |
2 |
363 |
|
|
リベリア |
症例 |
48 |
143 |
252 |
121 |
516 |
|
死亡例 |
27 |
128 |
110 |
44 |
282 |
|
|
ナイジェリア |
症例 |
5 |
0 |
2 |
7 |
9 |
|
死亡例 |
0 |
0 |
1 |
0 |
1 |
|
|
シエラレオネ |
症例 |
45 |
576 |
49 |
66 |
691 |
|
死亡例 |
13 |
247 |
34 |
5 |
286 |
|
|
総数 |
症例 |
108 |
1,070 |
436 |
205 |
1,711 |
|
死亡例 |
45 |
603 |
278 |
51 |
932 |
|
※ 新症例は2014年8月2日から8月4日までの間に報告された患者
症例数の総数は、分類変更、後ろ向き調査、症例と検査結果の統合、そして強化されたサーベイランスにより変化します。記載されているデータは、保健省から報告された最も有用性の高い情報に基づいています。