(No.1)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染症確定例(122)-サウジアラビア 2015年1月5日更新

 2014年12月19日から12月30日までの間に、サウジアラビア(KSA)の国際保健規則(IHR)担当窓口は、死亡者1人を含む、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染確定例3人を世界保健機関(WHO)に追加で報告しました。

 患者の詳細は以下の通りです。
1.ナジュラーン市に住む84歳の男性は、12月26日に発症して28日に入院しました。患者は合併症があります。羊や山羊を所有していましたが、直接的な接触歴はありません。ラクダが多く生息する地域に住んでいましたが、発症14日以内に他の既知の危険因子への曝露歴はありません。ICUに入院しましたが、2015年1月1日に死亡しました。

2.リヤド市に住む31歳の女性は、12月20日に発症して23日に入院しました。患者は合併症がありますが、発症14日以内に他の既知の危険因子への曝露歴はありません。現在、ICUで治療を受けており、危篤状態です。

3.アルカルジ市に住む53歳の男性は、12月12日に発症して17日に入院しました。患者は合併症があります。羊や山羊を所有しており、頻繁な接触歴があります。ラクダのたくさん生息する地域に住んでいますが、ラクダとの接触歴や非加熱ラクダ製品の喫食歴はありません。発症14日以内に他の既知の危険因子への曝露歴はありません。現在、状態は安定して隔離病棟に入院中です。

 これらの症例について、患者家族や接触した医療従事者の追跡調査は継続中です。
 現在、少なくとも348人の関連死を含む、944人のMERS-CoV感染診断確定例がWHOに報告されています。

【出典】
 WHO, Global Alert and Response (GAR).
 Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – Saudi Arabia,
 5 January 2015
 http://www.who.int/csr/don/05-january-2015-mers/en/