(No.5)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染症確定例(124)-サウジアラビア
2015年1月15日更新

 2015年1月3日から5日までの間に、サウジアラビアの国際保健規則(IHR)担当窓口は、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染確定例3人を世界保健機関(WHO)に追加で報告しました。

 患者の詳細は以下の通りです。
 1.ナジュラーン市在住の69歳の男性は、12月23日に発症して1月2日に入院しました。患者は合併症が
  あります。患者の近隣者はラクダを所有していましたが、患者は近隣者との接触歴や非加熱ラクダ製品
  の喫食歴はありません。発症14日以内にイエメンへの渡航歴があります。発症14日以内に他の既知の
  危険因子への曝露歴はありません。現在、隔離されて治療を受けており、安定した状態です。

 2.ターイフ市在住の76歳の男性は、12月26日に発症して31日に入院しました。患者は合併症があり、
  ラクダとの接触歴や非加熱ラクダ製品(ミルク)の喫食歴が頻繁にあります。発症14日以内に他の既知
  の危険因子への曝露歴はありません。現在、ICUで治療を受けており、危篤状態です。

 3.ダマム市在住の45歳の男性は、12月31日に発症して1月1日に入院しました。患者は合併症がありま
  せん。患者は友人のラクダ農場を頻繁に訪れていましたが、ラクダとの直接的な接触歴はありません。
  発症14日以内に他の既知の危険因子への曝露歴はありません。現在、隔離されて治療を受けており、安
  定した状態です。

 これらの症例について、患者家族や接触した医療従事者の追跡調査は継続中です。

 また、サウジアラビアのIHR担当窓口は、既報患者1人の死亡を報告しました。
 
 現在、少なくとも349人の関連死を含む、948人のMERS-CoV感染診断確定例がWHOに報告されています。

【出典】
 WHO, Global Alert and Response (GAR).
 Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – Saudi Arabia,
 15 January 2015
 http://www.who.int/csr/don/15-january-2015-mers/en/