(No.8)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染症確定例(126)-サウジアラビア
2015年1月20日更新

 2015年1月6日から9日までの間に、サウジアラビアの国際保健規則(IHR)担当窓口は、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染確定例5人(死亡者1人)をWHO(世界保健機関)に追加で報告しました。

 患者の詳細は以下の通りです。
 1.リヤド市在住の91歳の男性は、1月4日に発症して6日に入院しました。患者は合併症があります。
   ラクダとの接触歴や接触歴や非加熱ラクダ製品の喫食歴はありませんが、息子達はラクダとの接触が
   頻繁にあります。発症14日以内に他の既知の危険因子への曝露歴はありません。現在、隔離されて
   治療を受けており、安定した状態です。

 2.ターイフ市在住の32歳の男性(外国籍)は、12月28日に発症して1月7日に入院しました。患者は合併
   症があります。ラクダとの直接的な接触歴はありませんが、仕事でラクダの排泄物を乾燥させた肥料
   を輸送しています。発症14日以内に他の既知の危険因子への曝露歴はありません。現在、ICUで治療
   を受けており、危篤状態です。

 3.リヤド市在住の80歳の男性は、1月4日に発症して6日に入院しました。患者は合併症があります。発
   症14日以内にジェッダに渡航しています。ジェッダまたはリヤドにおいて、発症14日以内に他の既
   知の危険因子への曝露歴はありません。現在、ICUで治療を受けており、危篤状態です。

 4.心血管疾患の現病歴があるリヤド市在住の53歳の男性(外国籍)は、12月24日に入院しました。1月
   4日に検査でMERS-CoV陽性が確認されました。以前のMERS-CoV流行とは関連のない医療施設を定
   期的に訪問していました。発症14日以内に他の既知の危険因子への曝露歴はありません。ICUに入院
   しましたが、1月5日に死亡しました。

 5. リヤド市在住の61歳の男性(外国籍)は、1月2日に発症して3日に入院しました。患者は合併症があり
   ますが、発症14日以内に他の既知の危険因子への曝露歴はありません。現在、ICUで治療を受けてお
   り、危篤状態です。

 症例は、報告日ごとに掲載され、最も直近の事例が最初に掲載されます。
 これらの症例について、患者家族や接触した医療従事者の追跡調査は継続中です。

 また、サウジアラビアのIHR担当窓口は、既報患者1人の死亡を報告しました。
 
 現在、少なくとも351人の関連死を含む、955人のMERS-CoV感染診断確定例がWHOに報告されています。

【出典】
 WHO, Global Alert and Response (GAR).
 Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – Saudi Arabia,
 20 January 2015
 http://www.who.int/csr/don/20-january-2015-mers/en/