(No.22)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染症確定例(132)-フィリピン
2015年2月13日更新

 2015年2月12日、フィリピンの国際保健規則(IHR)担当窓口は、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染確定例をWHO(世界保健機関)に報告しました。

患者の詳細は以下の通りです。
 サウジアラビアのリヤドで医療専門家として働いていた31歳の女性で、まだ病院で働いている間の1月26日に発症しました。患者は、アレルギー反応の症例として扱われていました。2月1日、患者は家族と共に居住地であるフィリピンのマニラへ飛びました。2月2日、治療を求めて地元の民間病院を受診し、入院となりました。そこで急性気管支炎と診断されました。その後の2月10日、MERS-CoVの 感染が確認され、民間病院から熱帯医学研究所(RITM)に移送され、隔離室に収容されています。現在、患者は解熱して安定した状態が続いています。

 フィリピン保健省は、家族および医療従事者の接触者について積極的な追跡調査を行っています。また、マニラへのフライトに同乗していた乗客全員についても積極的な追跡調査を行っています。同定された接触者は評価され、最後の曝露日から14日間監視されます。接触者が発症した場合は、RITMで隔離されます。

 全世界で、少なくとも358人の関連死を含む、978人のMERS-CoV感染確定例がWHOに報告されています。


 【出典】
  WHO, Global Alert and Response (GAR).
  Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – The Philippines,
  13 February 2015
  http://www.who.int/csr/don/13-february-2015-mers/en/