(No.24)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染症確定例(133)-サウジアラビア
2015年2月16日更新

 2015年2月5日から7日までの間に、サウジアラビアの国際保健規則(IHR)担当窓口は、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染確定例5人をWHO(世界保健機関)に報告しました。症例は、報告日ごとに掲載され、直近の症例が最初に掲載されます。

患者の詳細は以下の通りです。
 1.ナジュラーン市在住の50歳の女性が1月31日に発症し、2月5日に入院しました。患者には合併症が
  あり、症状が発症する14日前に結婚披露宴に出席していました。発症までの14日以内に他に曝露歴は
  ありません。現在、集中治療室に入院中で危篤状態です。
 2.リヤド市在住の57歳の男性が1月25日に発症し、29日に入院しました。患者には合併症がありまし
  たが、発症14日以内に既知の危険因子への曝露歴はありません。現在、集中治療室に入院中で危篤状態
  です。
 3.ダンマーン市在住の49歳の男性が2月2日に発症し、4日に入院しました。患者には合併症がありまし
  たが、発症14日以内に既知の危険因子への曝露歴はありません。現在、集中治療室に入院中で危篤状態
  です。
 4.リヤド市在住の62歳の男性が1月30日に発症し、2月4日に入院しました。患者には合併症がありま
  した。患者が飼っていたラクダと頻繁な接触歴があり、ラクダの生乳の喫食歴があります。発症14日以
  内に他の既知の危険因子への曝露歴はありません。現在、陰圧管理された隔離病棟に入院しており、安
  定した状態です。
 5.リヤド市在住の34歳の外国籍の男性が1月31日に発症し、2月3日に入院しました。患者は合併症が
  なく、発症14日以内に既知の危険因子への曝露歴はありません。現在、陰圧管理された隔離病棟に入院
  しており、安定した状態です。

 これらの症例について、患者家族や接触した医療従事者の追跡調査は継続中です。
 また、サウジアラビアのIHR担当窓口は、2月11日(症例5)に報告された既報患者の1人が死亡したことをWHOに報告しました。
 現在、少なくとも360人の関連死を含む、983人のMERS-CoV感染診断確定例がWHOに報告されています。

 【出典】
  WHO, Global Alert and Response (GAR).
  Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – Saudi Arabia,
  16 February 2015
  http://www.who.int/csr/don/16-february-2015-mers-saudi-arabia/en/