(No.28)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染症確定例(135)-サウジアラビア
2015年2月26日更新

 2015年2月20日から22日までの間に、サウジアラビアの国際保健規則(IHR)担当窓口は、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染確定例4人(うち死亡者1人)をWHO(世界保健機関)に追加で報告しました。症例は、報告日ごとに掲載され、直近の症例が最初に掲載されています。

 患者の詳細は以下の通りです。
 1.Dammam市在住の58歳の外国籍男性は、2月18日に発症して20日に入院しました。患者には合併症
  はなく、発症14日以内に他の既知の危険因子への曝露歴はありません。陰圧管理された隔離病棟に入院
  しており、安定した状態です。

 2.Khober市在住の46歳の男性は、2月9日から別の病気で入院して、14日に退院しました。2月17日に
  発症して、同日に再入院となりました。患者は、MERS-CoV感染確定例3人(2月24日更新134の症例
  24、25、41)を担当していた医療従事者から、同じ病棟で治療(看護)を受けていました。発症14日
  以内に他の既知の危険因子への曝露歴はありません。ICUに入院しており、危篤状態です。

 3.Al-Quway'iyah市在住の51歳の男性は、2月2日に発症して18日に入院しました。患者には合併症が
  あります。ラクダとの接触歴はありませんが、発症14日以内にラクダの生乳の消費歴があります。発症
  14日以内に他の既知の危険因子への曝露歴はありません。ICUに入院しており、危篤状態です。

 4.Buridah市在住の58歳の女性は、12月29日から別の病気で入院中の2月16日に発症しました。患者
  は、MERS-CoV感染確定例(2月24日更新134の症例21) を担当していた医療従事者から、同じ病棟で
  治療(看護)を受けていました。発症14日以内に他の既知の危険因子への曝露歴はありません。2月
  21日に死亡しました。


 サウジアラビアのIHR担当窓口は、23日に報告された既報患者3人(2月24日更新134の症例1、3、17) と16日に報告された既報患者1人(2月17日更新133の症例4)の、計4人の死亡を報告しました。

 今回の症例について、患者家族や医療従事者における接触者の追跡調査が進行中です。
 
 全世界で、少なくとも381人の関連死を含む、1,030人のMERS-CoV感染確定例がWHOに報告されています。

 【出典】
  WHO, Global Alert and Response (GAR).
  Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – Saudi Arabia,
  26 February 2015
  http://www.who.int/csr/don/26-february-2015-mers-saudi-arabia/en/