(No.56)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染症確定例(146)-イラン
2015年5月8日更新

 2015年5月1日イラン・イスラム共和国の国際保健規則担当窓口は世界保健機関(WHO)に対してあらたに1例の中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染症例を報告しました。

 症例の詳細は以下の通りです。
 カフヌージュ市の61歳の男性が3月18日に発症し、同市の病院に3月26日に入院しました。患者は3月28日にケルマーン市の別の病院へ転院しました。患者には合併症はありません。3月10日にサウジアラビアのメッカでの小巡礼(ウムラ)から帰ってきた後にインフルエンザ様症状(ILI)があった2人と3月13日に接触歴があります。発症前2週間の間に他の危険因子への曝露歴もありません。患者は4月27日に退院しました。
 家族や医療従事者での接触者についての調査が行われています。また2人のILIのあった患者についての調査も現在行われています。2人のILIのあった患者はウムラへ行った際にどの危険因子への曝露歴もありません。

 現在までにWHOには1,112人のMERS-CoV感染診断確定例が報告されており、うち少なくとも422人が死亡しています。

 【出典】
  WHO, Global Alert and Response (GAR).
  Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – Iran,
  8 May 2015
  http://www.who.int/csr/don/8-may-2015-mers-iran/en/