(No.67)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染症確定例(151)-韓国
2015年5月24日更新

 2015年5月20日、韓国の国際保健規則担当窓口(IHR)はWHO(世界保健機関)に対して、同国における最初の中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染確定例を報告しました。また、21日には2人の感染確定例を新たに報告しました。
 
 症例の詳細は以下の通りです。
 最初の患者は、68歳の男性で海外渡航歴(4月18~29日バーレーン、4月29~30日アラブ首長国連邦、4月30日~5月1日バーレーン、5月1~2日サウジアラビア、5月2日バーレーン、5月2~3日カタール)があります。5月4日にカタール経由でインチョン(仁川)空港に到着しました。到着時は無症状でしたが、5月11日に発症して、12日から15日まで外来患者として診療所に通院していました。15日に入院しましたが、17日に退院となりました。退院後の夜に別の病院の救急外来を受診しました。5月20日に喀痰検体からMERS-CoV陽性が検出され、隔離するために国指定の治療施設へ移送されました。発症14日以内の他の既知の危険因子への曝露歴はありません。感染源の調査が実施されています。
 2人目の患者は、5月21日にMERS-CoVが検査で同定されました。家庭内の接触者です。3人目の患者は、最初の患者と病院で同室でした。現在、3人全員が安定した状態です。
 家庭内及び医療従事者で接触した人の追跡調査が実施されています。

 WHOには、全世界で1,134人のMERS-CoV感染確定例が報告されており、うち427人が死亡しています。

 【出典】
  WHO, Global Alert and Response (GAR).
  Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – Republic of Korea,
  24 May 2015
  http://www.who.int/csr/don/24-may-2015-mers-korea/en/