(No.68)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染症確定例(152)-アラブ首長国連邦
2015年5月24日更新

 2015年5月18日、アラブ首長国連邦(UAE)の国際保健規則(IHR)担当窓口は世界保健機関(WHO)に対して、新たに1例の中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染症例を報告しました。

 症例の詳細は以下の通りです。
 患者はアル・アインの外国籍の33歳の男性です。患者はオマーンから輸入したMERS-CoVに感染したラクダと接触歴があります。(詳細は18日の報告に記載有り)
5月17日に入院中であった患者の喀痰検査でMERS-CoV陽性でした。検査時に患者には症状はありませんでした。合併症もなく、発症前14日間の間に他の危険因子への曝露歴もありません。現在も症状無く、安定した状態で陰圧室病棟に入院中です。
家族や医療従事者での接触者についての調査が行われています。UAEのIHR担当窓口はオマーンのIHR担当窓口に対し、オマーンでの調査の必要性を報告しました。オマーンでは現在MERS-CoVに感染したラクダと接触のある人の調査を行っています。

 現在までにWHOには1,135人のMERS-CoV感染診断確定例が報告されており、うち少なくとも427人が死亡しています。

 【出典】
  WHO, Global Alert and Response (GAR).
  Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – United Arab Emirates,
  24 May 2015
  http://www.who.int/csr/don/24-may-2015-mers-are/en/