(No.73)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染症確定例(155)-中国
2015年5月30日更新

 2015年5月29日、中国国家衛生家族計画(出産)委員会(NHFPC)はWHO(世界保健機関)に中東呼吸症候群コロナウイルス(MERS-CoV)の感染確定例を報告しました。

 詳細は以下の通りです。
 患者は44歳韓国人男性で、5月30日既報で3人目のMERS-CoV感染者(76歳男性)の息子で4人目(46歳女性)の弟になります。患者は5月21日に発症しました。5月26日香港特別行政区へ飛行機で移動し、広東省深圳市から恵州市へ渡航しました。現地の保健当局は5月27日に彼を発見し、隔離のためにすぐに指定病院に転送しました。5月29日の検査でMERS-CoV陽性でした。

 中国政府は以下のような監視と処置を行っています:
 1.積極的に患者を治療し、院内感染対策を強化する
 2.患者検体とウイルス配列を検査し、研究所のバイオセーフティを確実にする
 3.緊急監視を強化する(外来患者における発熱者の篩い分け)
 4.濃厚接触者の追跡調査と健康監視を強化する;
 5.市民へリスクコミュニケーションを確実にする

 これまでWHO にはMERS-CoV感染確定患者は1147人と報告されており、そのうち431人が死亡しています。

 【出典】
  WHO, Global Alert and Response (GAR).
  Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – China,
  30 May 2015
  http://www.who.int/csr/don/30-may-2015-mers-china/en/