(No.75)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染症確定例(157)-カタール
2015年5月31日更新

 2015年5月22日、カタールの国際保健規則担当窓口(IHR)はWHO(世界保健機関)に対して、新たに1人の中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染確定例を報告しました。 

 症例の詳細は以下の通りです。
 ドーハ市在住の73歳の男性は、10日に発症して病院を受診しましたが、症状に対する治療のみで
同日に帰宅しました。12日に症状が悪化して、同じ病院に入院しました。21日にMERS-CoV陽性が
検出されました。合併症があります。ラクダとの直接的な接触歴はありませんが、家族がラクダの納屋を
所有しており、家族にはラクダとの接触歴やラクダの生乳の喫食歴があります。発症前14日以内の他の
既知の危険因子への曝露歴はありません。現在、ICUに入院中で危篤状態です。家庭内及び医療従事者で
この患者に接触した人の追跡調査が実施されています。

WHOには、全世界で1,150人のMERS-CoV感染確定例が報告されており、うち431人が死亡しています。

 【出典】
  WHO, Global Alert and Response (GAR).
  Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – Qatar,
  31 May 2015
  http://www.who.int/csr/don/31-may-2015-mers-qatar/en/