(No.79)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染症確定例(160)-オマーン
2015年6月4日更新

 2015年5月29日、オマーンの国際保健規則担当窓口(IHR)はWHO(世界保健機関)に対して、新たに1人の中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染確定例を報告しました。 

 症例の詳細は以下の通りです。
 アル・ダヒル村在住の75歳の男性は、11日に発症して19日に入院し、対症療法を行い20日に
退院しましたが25日に症状が悪化して、同じ病院に再入院しました。29日にMERS-CoV陽性が
検出されました。合併症はありませんが、ヘビースモーカーでした。ラクダや仔牛の納屋を所有しており、
所有する動物と頻繁に接触しています。発症前14日以内の他の既知の危険因子への曝露歴はありません。
現在、陰圧隔離され状態は安定しています。家庭内及び医療従事者でこの患者に接触した人の追跡調査が
実施されています。また、患者の所有するラクダの納屋も調査中です。

 WHOには、全世界で1,155人のMERS-CoV感染確定例が報告されており、うち434人が死亡しています。

 【出典】
  WHO, Global Alert and Response (GAR).
  Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – Oman,
  4 June 2015
  http://www.who.int/csr/don/04-june-2015-mers-oman/en/