(No.100)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染症確定例(177)- 韓国
2015年6月23日更新

 2015年6月20日から23日までの間に、韓国の国際保健規則(IHR)担当窓口はWHO(世界保健機関)
に対して、死亡者3人を含む9人の中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染確定例を
報告しました。 

韓国での流行状況
 23日現在、死亡者27人を含む175人のMERS-CoV感染確定例が報告されています。175人のうちの1人は
中国で確認された患者で、中国のIHRによって報告されました。患者の年齢の中央値は56歳(16歳から87歳まで)です。患者の多くは男性(60%)です。患者のうち23人(13%)は医療従事者です。現在、最初の患者を除いて全員の患者が1つの感染伝播で繋がっており、医療施設が関連しています。

公衆衛生の対策
 韓国政府は、患者と接触者の管理体制の強化を継続しています。23日現在、2,805人の接触者が健康監視下にあり、10,718人の接触者が健康監視を終了しています。報告されるMERS-CoV 感染確定例は減少傾向にあり、韓国の保健当局によって施行されている封じ込め対策が機能し始めていることを示唆しています。

世界での発生状況
 2012年9月以降、WHOには全世界で1,348人のMERS-CoV感染確定例が報告されており、うち449人が
関連死しています。

 WHOは、警戒体制をとりながら発生状況を監視しています。今回の事例に関して、地域住民間で持続的なヒト-ヒト感染の証拠はないため、韓国への渡航や貿易を制限することを推奨していません。

 韓国におけるMERS-CoV感染確定例の報告は、毎週火曜日と金曜日に更新されます。

【出典】
 WHO, Global Alert and Response (GAR).
 Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – Republic of Korea,
 23 June 2015
 http://www.who.int/csr/don/23-june-2015-mers-korea/en/

 ※ 韓国における最新の患者数などは、下記のサイトもご参考ください。
  WHO(英語):http://www.wpro.who.int/outbreaks_emergencies/wpro_coronavirus/en/
  韓国保健福祉部(ハングル)
http://www.mers.go.kr/mers/html/jsp/Menu_B/content_B1.jsp?cid=26740