(No.104)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染症確定例(180)- 韓国 
平成27年6月30日更新


2015年6月27日から30日までの間に、韓国の国際保健規則(IHR)担当窓口はWHO(世界保健機関)に対して、死亡者2人と中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染確定例1人を報告しました。

韓国での流行状況
 30日現在、死亡者33人を含む182人のMERS-CoV感染確定例が報告されています。182人のうちの1人は、中国で確認された患者で、中国のIHRによって報告されました。
患者の年齢の中央値は55歳(16歳から87歳まで)です。患者の多くは男性(60%)です。患者のうち26人(14%)は医療従事者です。現在、最初の患者を除いて全員の患者が1つの感染伝播から繋がっており、
医療施設が関連しています。

公衆衛生の対策
 韓国政府は、患者と接触者の管理体制の強化を継続しています。30日現在、2,638人の接触者が
健康監視下にあり、13,354人の接触者が健康監視を終了しています。
6月3日から14日まで、光州広域市で2015年夏季ユニバーシアード 光州大会(世界大学スポーツ大会)が
開催されました。大会の安全と成功をサポートするために、大会の主催にあたり、6月29日韓国疾病管理予防センターは光州広域市にMERS専門の監視とサポート部隊を設立しました。同日、選手村にある病院の医療
従事者と約200人のスタジアムの用度係は発熱者検出機器の使用方法やMERS-CoV疑い患者の発生時の対応の仕方について訓練しました。

世界での発生状況
 2012年9月以降、WHOには全世界で1,357人のMERS-CoV感染確定例が報告されており、
うち486人が関連死しています。

【出典】
 WHO, Global Alert and Response (GAR).
 Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – Republic of Korea,
 30 June 2015
http://www.who.int/csr/don/30-june-2015-mers-korea/en/

 ※ 韓国における最新の患者数などは、下記のサイトもご参考ください。
 WHO(英語):
http://www.wpro.who.int/outbreaks_emergencies/wpro_coronavirus/en/

 韓国保健福祉部(ハングル):
http://www.mers.go.kr/mers/html/jsp/Menu_B/content_B1.jsp?cid=26740