(No.112)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染症確定例(185)- フィリピン 
平成27年7月10日更新

 2015年7月6日、フィリピンの国際保健規則(IHR)担当窓口はWHO(世界保健機関)に対して、
1人の中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染確定例を報告しました。 

患者の詳細
 フィリピン保健省は、6月30日にMERSを発症して7月4日に診断確定された36歳の外国籍男性が、
6日にマニラの熱帯医学研究所を退院する予定であることを報告しました。患者の退院は、48時間の間隔で
実施された2回の検査で陰性が確認されたことによるもので、さらなる感染の危険性がないと判断されました。現在、患者の容体は回復して、元気であるとのことです。

公衆衛生の対策
 フィリピンの公衆衛生当局によりますと、患者は調査に協力的で同国における公衆衛生対策に準拠して
います。予防策として、36人の濃厚接触者は患者との最終接触時から14日間の監視下にあり、さらに接触者の追跡調査を継続しています。疫学的調査から患者は6月29日以前には感染性がなかったとされており、
同日以前に患者と同じ飛行機に搭乗していた人々の監視は中止されました。

世界での発生状況
 2012年9月以降、WHOには全世界で1,368人のMERS-CoV感染確定例が報告されており、
うち487人が関連死しています。
 
【出典】
  WHO, Global Alert and Response (GAR).
 Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) –The Philippines
 10 July 2015
http://www.who.int/csr/don/10-july-2015-mers-philippines/en/