(No.123)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染確定例(191)-サウジアラビア
平成27年7月24日更新

 2015年7月1日から14日の間にサウジアラビアの国際保健規則(IHR)担当窓口はWHO (世界保健機関)に対して、新たに6人の中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)の感染者を報告しました。
詳細は以下の通りです。

1.アルカーマ市在住の60歳の女性が7月5日に発症し、ジェッダの病院へ7月9日に入院しました。患者は基礎疾患があり、7月11日の検査でMERS-CoV陽性でした。ラクダと濃厚接触歴があり、ラクダの生乳の喫飲歴があります。現在、状態は安定しており陰圧室で隔離されています。

2.ジェッダ市在住の77歳の男性が6月27日に発症し、7月6日に入院しました。患者は基礎疾患があり、
7月11日の検査でMERS-CoV陽性でした。ラクダと濃厚接触歴があり、ラクダの生乳の喫飲歴があります。
現在、集中治療室で危篤状態です。

3.ツルバ市在住の外国籍の35歳の男性が6月28日に発症し、7月1日に入院しました。患者に基礎疾患は
なく、7月2日の検査でMERS-CoV陽性でした。ラクダとの濃厚接触歴があり、ラクダの生乳の喫飲歴が
あります。現在、状態は安定しており陰圧室で隔離されています。

4.リヤド市在住の76歳の男性が6月17日に発症し、6月21日に入院しました。患者は基礎疾患があり、
6月30日の検査でMERS-CoV陽性でした。現在危篤状態で、集中治療室で呼吸器管理下にあります。
発症前14日以内の他の既知の危険因子との曝露歴はありません。

5.ナリヤ市在住の60歳の男性が6月28日に発症し、6月29日に入院しました。患者は基礎疾患があり、
7月1日の検査でMERS-CoV陽性でした。患者家族が飼っていたラクダと接触歴があります。
現在、状態は安定しており、陰圧室で隔離されています。

6.リヤド市在住の56歳の女性で6月23日に発症し、6月28日に入院しました。患者は基礎疾患があり、
6月30日の検査でMERS-CoV陽性でした。現在、状態は安定しており、陰圧室で隔離されています。
発症前14日以内の他の既知の危険因子との曝露歴はありません。

家庭内及び医療従事者で接触した人の追跡調査が実施されています。

2012年9月以来、WHOに全世界で1,374人のMERS-CoV感染確定例が報告されており、うち490人が関連死しています。


[出典]
 WHO, Global Alert and Response (GAR).
 Middle East Respiratory Syndrome coronavirus (MERS-CoV) – Saudi Arabia,
 24 July 2015

http://www.who.int/csr/don/24-july-2015-mers-saudi-arabia/en/