(No.141)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染確定例(201)-ヨルダン
平成27年9月6日更新

 2015年8月30日から31日の間にヨルダンの国際保健規則(IHR) 担当窓口は世界保健機関(WHO)に対して、新たに2人の中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染患者を報告しました。うち1人は死亡して
います。これら2人の患者は現在アンマンのある病院で発生しているMERS-CoV のアウトブレイクと関連
しています。

患者の詳細は以下の通りです。

1.アンマン在住の73歳女性は8月21日から慢性疾患で入院していましたが24日に退院となりました。
入院先の病院ではMERS-CoV感染のアウトブレイクが起こっていました。8月28日に患者は発症し、
同日同病院に再入院しました。対象療法が実施され翌日に退院となっています。しかしその後症状が
悪化し、退院と同日に他の病院に入院となりました。8月31日の検査でMERS-CoVの感染が確定して
います。現在病棟の陰圧室に収容されており、状態は安定しています。先の病院のMERS-CoV患者との
病院での接触や共通して担当していた医療従事者がいるのかについて現在調査中です。患者には発症前
2週間以内の他の既知の危険因子への曝露歴はありあません。

2.アンマン在住の56歳の男性は8月18日に治療をうけるために入院しましたが、同病院はMERS-CoV
感染のアウトブレイクが起こっていました。入院中の8月28日に患者は発症し、30日の検査MERS-CoV
感染が確定しました。患者には合併症があり、9月1日に死亡しました。MERS-CoV患者との病院での接触や共通して担当していた医療従事者がいるのかについては現在調査中です。患者には発症前2週間以内の他の
既知の危険因子への曝露歴はありあません。

上記の患者について、家庭内及び医療従事者で接触した人の追跡調査が実施されています。
 2012年9月以降、WHOには全世界で1,495人のMERS-CoV感染確定例が報告されており、うち528人が
関連死しています。


【出典】
 WHO Disease outbreak news
 Middle East Respiratory Syndrome Corona Virus(MERSCo-V)- Jordan 6 September 2015
 http://www.who.int/csr/don/06-september-2015-mers-jordan/en/